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リョコウバト [絶滅動物図鑑]

リョコウバト
Passenger Pigeon

リョコウバトの画像3
科名
ハト科
その他の名前
英名:[Passenger Pigeon]、[Wild Pigeon]
学名:[ryokoubato]
分類
鳥類、ハト目
生息地(発見地)
北米(アメリカ合衆国、カナダ)、中米(メキシコ)
時代
~20世紀
全長
約40cm
体重
不明
食べ物
植物(クリやドングリなど)
リョコウバトの画像
解説
リョコウバトはヨーロッパから来た移民がアメリカ合衆国に来た当初は50億羽いたとされる美しいハトで雌雄で羽の色が異なり、上記の画像だと中央の喉元から腹部までのバラのような赤色が美しい個体がオス、右側がメスとなっています。また、左側の個体は若鳥とされています。

リョコウバトは渡り鳥に分類される鳥で元々はもの凄い数で渡りを行っていた為、休憩の際にリョコウバトが一斉に止まった事が原因で大木が折れ、辺りはフンまみれになっていたという話も残されています。
しかし、北米大陸に50億羽いたとされ繁栄を極めたリョコウバトは移民による開拓によって餌場や休憩場所を失っていき、更に開拓によってできた農地で栽培されている農作物を食べるようになってしまった為、リョコウバトは害獣として大量に駆除されるようになります。
それからの狩りの様子はすさまじく、1日で1万羽を狩る者まで現れたと言われています。その後、リョコウバトは羽毛がふとんにされたり、肉が美味しい為、食料としても利用されるようになった事が乱獲に更に拍車をかけ、リョコウバトはわずか数十年ほどでその数を急激に減らしていきます。

1890年代に入ると野生のリョコウバトの姿を見る事はほとんどなくなり、1906年にハンターに撃ち落とされた個体を最後に野生のリョコウバトは完全に姿を消します。
その後も動物園で飼われていた個体などはまだ残っていましたがオハイオ州にあるシンシナティ動物園で飼われていた最後の一羽である「マーサ」と呼ばれていたリョコウバトが1914年に死亡し、野生の環境下において繁栄を極めていたリョコウバトは人の手によってその姿を消す事となりました。